作成者:高梨辣油
せっかくあひるれこうずに所属させていただいたので、好きな楽曲の話をしていこうと思う。若干布教的な意味合いも込めるから、国民的な人気曲を扱うことはおそらくほぼないだろうが、ご容赦願いたい。また、当方に音楽的な知識はないため、出鱈目を書くことも語彙力のない記事になることもあるだろうが、生暖かい目で見ていただきたい。指摘も受け止めきれる限り受け止めたいと思う。 初回はフジファブリック「夜明けのBEAT」について。 https://www.youtube.com/watch?v=3cupbrwhNp0 http://j-lyric.net/artist/a033e7f/l021c94.html この楽曲は2010年に発表された楽曲であり、志村正彦逝去後のフジファブリックの過渡期に発表された楽曲である。 まずこの楽曲は、構成が非常に特徴的である。 イントロ A 間奏 A 間奏 サビ 間奏 A 間奏 サビ ギターソロ サビ2回し アウトロ という中々見かけることのない構成だ。 そして、全体的なフレーズの種類の少なさも顕著だ。8小節のAメロが3種類、そして他は全て同じフレーズのサビが4回。Bメロのような間奏とギターソロのみである。 歌詞の掲載は著作権的に問題があるため控えるが、サビのフレーズがこの曲の全てだと言っても過言ではない。ずっと聴かされるように感じられて、決して聞き飽きることのないサビとイントロ。BPM150でひたすら4分バスを刻み続けるドラムから繰り出されるダンサブルなリズムに載せた退廃的な雰囲気と歌詞がこの曲の魅力であると言える。 具体的なことはこの歌詞では何も語られていないが、この曲と歌詞から想像できるストーリーはいくらでもあるだろう。語られていないからこそこの物語が負い続ける限り永遠に終わらないような錯覚さえ起こる。決して終わることのない壮大な神話という雰囲気ではないのに、当人にとって、また傍観者にとっては決して飽きることのない物語が続いていくような気さえしてくる。 ギターソロはもちろん技巧を凝らされたものであるが、音楽的にも歌詞的にもフレーズの数は少なく、ド派手な展開もなければ、リズムもずっと4つ打ちである。しかし強い中毒性とどんな光景にでも当てはまる汎用性を持ち、なおかつこの曲特有の一種の妖艶さすら持ち合わせているのが「夜明けのBEAT」ではないか。
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