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執筆者の写真あひるれこうず。

【あひるれこうず】近況報告と将棋自戦記~穴熊党の本懐、人生の本懐~/hirame

 近頃の私といえば長時間労働に明け暮れ、貴重な余暇も酒を呑むか夜遊びか、その合間に音楽という誠に自堕落な生活を送っている。

 その日は久々の2連休前の金曜日、せっかくなのでと出会い系サイトの掲示板を回るも成果は芳しくない、すでにストロング酎ハイのロング缶が二本空いているがこれでは酔うに酔えぬということで将棋クエストを起動する


先手:kunimasu1級(レート1647)

後手:相手の方は二段(レート1799)


なおhirameは将棋クエストではkunimasuと名乗っている


▲7六歩 △8四歩 ▲6六歩 △8五歩 ▲7七角 △6二銀

▲6八飛 △9四歩 ▲7八銀 △5二金右 ▲4八玉 △5四歩

▲3八玉 △5三銀 ▲2八玉 △6四歩 ▲1八香 △6三金(第一図)






 戦型は四間飛車穴熊VS対振り準急戦、私は基本振り飛車党、対居飛車では四間飛車穴熊、対振りでは中飛車左穴熊と言うコテコテの穴熊党である

 後手は二段の強敵、最初急戦調の出だしだったが、△6三金でバランスをとり、押さえ込み狙いの準急戦となった、相手はこの金の運用が難しくこれが左翼に取り残されて負けるようでは今夜は寝るに寝られぬだろう

 このような固さ対バランスの将棋は大差になりやすい、さて



▲1九玉 △4二玉 ▲2八銀 △3二玉 ▲1六歩 △1四歩

▲3九金 △4二銀上 ▲5八金 △7四歩 ▲4八金寄 △7三桂

▲3八金寄 △4四銀 ▲6七銀 △3四歩 ▲7八飛 △5五歩

▲5九角 △5二飛 ▲7五歩 △同 歩 ▲同 飛 △7四歩

▲7六飛 △4五銀(第二図)






 飛車が4筋にいては捌けぬと軽い形の石田流にシフトチェンジ、因みにここでの▲5九角は5筋に手厚い分▲6八角の方が勝る

 この時のhirameだが形勢をかなり悲観していた、先手の攻撃陣は石田流の構えなれど未だ捌くめどは立たずむしろ5筋が受けづらい、しかし後ほどソフトで解析したところ▲4八金や▲6八角で5筋は受かることが判明、しかしそんなことなどつゆ知らず放った手は


▲6五歩


△同桂で先手陣に火がつくことを承知で放った勝負手、飛車銀を無理矢理にでも捌いてしまおうという手だがもちろん疑問手、しかし…



△同 歩 ▲7七角 △6四金

▲9六歩 △5六歩


 この△5六歩がお相手の方の悪手、恐らくこの将棋の敗着、鬱屈していた先手の攻撃陣が一気に息を吹き返した


▲2二角成 △同 玉 ▲5六銀 △同 銀  ▲同 飛 △5五金 ▲7六飛 △8四角 ▲7四飛 △8三銀  ▲6四飛 △5七角成 ▲6一飛成 △5一飛 ▲同 龍 △同 金 


 飛車角銀を一気に捌いて終盤へ、振り飛車党にはたまらない瞬間だ

 自玉三枚穴熊の堅陣で相手玉は薄い、小細工は無し、逆転の綾は残さない、シンプルに飛車を下ろして相手玉を寄せにいく


△7二銀 ▲7一飛成 △6一金 ▲9一龍 △6九飛

▲6二歩 △5一金 ▲5二歩 △6二金 ▲5一銀 △5二金

▲4二銀成 △同 金 ▲3一銀 △3二玉 ▲4二銀成 △同 玉

▲2一龍 △4九銀 ▲3一角 △5二玉 ▲2二龍 △6三玉

▲6四金まで(第三図)





 後手は金を龍に当てて凌ぐがそこには歩が立つ、なおこの辺りは▲6四角と言う手厚い差し方があってソフトはそちらを推奨していた

 本譜のように一気呵成の寄せに行くのも悪くは無いが最善の粘りをされると長い将棋だった、手厚さはやはり大切だ、将棋も、人生も

 そして最後は頭金までの詰み、大駒を捌き、固さで勝つ、穴熊党としては理想的な展開で本譜は自分にとっての会心譜となった




その後は何局が指し今コラボ中の歌い手さんが朗読のキャスをやっていたのでそれを聴きながら就寝、さてそろそろ曲を作らねば…


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