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執筆者の写真あひるれこうず。

【あひるれこうず】そもそもなんで「刺繍」なの?/tuutikki

皆さんの「自分を自分たらしめているもの」って、なんですか?



私は「私を私たらしめているもの」を見つけられなくて、それを見つける手段の一つとしても、刺繍作家としてあひるれこうずに加入しました。




HPのプロフィールにも書いてあるように、刺繍の他に、レジンアクセサリー、切り絵、イラストの制作等もしています。




幼い頃から絵を描くのが好きで、将来の夢は漫画家でした。

そのうちにプラ板や編み物に出会い、手先を使うことそのものの楽しさを知ります。



インターネットを使うようになり、レジンというものを知ったり、手縫いでぬいぐるみを作ったり、手探りで切り絵を始めてみたり、様々な絵描きに影響を受けてはペンを動かして、とにかく興味のあることには手を出しまくってここまで来ました。

実は刺繍を始めたのも、ほんの二ヶ月ほど前なのです。




そんな生活を送っているうち、いつ頃からかはわかりませんが、「私を私たらしめているものはいったいなんなんだ?」と思うようになったのです。




趣味はたくさんあるけれど、どれも「興味があるからやってみた」「楽しいからやっている」だけでしかなく、それらが自分の栄養となり、生活の一部に溶け込んで、自分にとって有意義な実りとなっていくような感覚が欲しいと思うようになったんです。




そんな日々の中、また興味があったので刺繍を始めました。すると、今までしてきたイラストやレジンや切り絵とは違う、自分の表現したいという欲を気持ちよく満たしてくれるパワーを感じました。

これこそ、本当に打ち込めるものなんじゃないか?とえらく気分が高揚したのを覚えています。




引き出しの数だけを増やして中身を詰め込むことを忘れ、どの引き出しにも中途半端にしかものが入っていないと気づいた私の前に、理由はわからないけど中身をたくさん放り込まずにはいられない引き出しが現れたというわけです。




今は「手芸に関する知識」と「歴史」と「刺繍」の引き出しを埋めたいという目標に落ち着き、手芸屋さんで働き始め、歴史を先史時代から勉強し、そして刺繍作家という肩書であひるれこうずにいます。




けれど、まだ「私を私たらしめているもの」はわかりません。

もしかしたらコマンドのように複数の引き出しを埋めないとわからないかもしれないし、そんなものなんてないのかもしれないし、そもそも「この引き出しを埋めたい」と思ったものそのものが、既に私を私たらしめているものなのかもしれないし。










あれ?









これが答えじゃないか…








ブログを書いて考えを整理していたら結論が出ました。


何かの引き出しを埋めたいと思った時、もう既にそれは、私の追い求めていた「自分を自分たらしめているもの」になっていたと気づきました。







しかし、人は変わっていくものです。




もしかしたら私に手芸が必要なくなって、肩書が今じゃ考えられないものになるかもしれないし。




私は私の引き出しを開ける人がいなくなるまで、つまり死ぬまで、今生きている自分を自分たらしめているもの探しを続けます。

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